ラボラトリー方式による体験学習においては、
 グループ実習を始めるにあたって、
 まずは“アイスブレーキング”から、始めます。
 この言葉の意味は、緊張を解きほぐす、ということなんですが、


 つまり、緊張のあまり、ガチガチに凍りついている状態から、
 何の不安もなく、のびのびとグループ体験を味わって頂くための、ウォーミング・アップなんですが、

 その意図は、“心理的安全地帯”を保証スルためでありましょう。

 評価され、値踏みされることからの解放でありましょう。
 ここでは、何をやったっていいんだ。失敗したって、いいんだ。それを笑う人があらわれるかもしれないけれど、それは、それでいいんだよという、心理的安全地帯。ただし、相手を殴ったり、蹴ったり、モノを壊したりすることは、禁じ手、ですが。それ以外は、全くの自由。


 と、なりますと、人前で、自分自身の欠点や弱点をさらすことになります。
「人前では絶対に失敗したくない」という人生観を持っている人にとっては、つらい体験となります。

 だから、体験学習のグループの中で起きた出来事については、その場だけの体験として、余所に持ち出しては、ならない。みだりに口外してはならないことだろうと思います。


 体験学習って、楽しい場面だけでは、ありませんから。